まだ貴方が居ない世界を。

本日は、研究室の仲間の一回忌でした。一年というのはどうしてこうも早く過ぎてしまい、私は成長もしないまま色々忘れてしまうのだろうと思います。一年前のあの悲哀も苦痛も空虚も私は覚えているにもかかわらずそれでも何も変わらない生活を送ってしまっているのです。

暑い日です。熱くなった墓石に水を掛けて、暑さで枯れた花を入れ替えて、線香を数本立てて、手を合わせて。一つだけ真新しい木の板に書かれた貴方の名前は、来年も変わらず其処に在るのだと。

そっと、お疲れ様と言って去りました。

本当に暑くて悲しくて楽しいこの一日は、貴方の為に頼んだ水とデザートを眺めながら。また来年も貴方を思い出しながら談笑できる日を楽しみにして終わるのです。

来年も、また行きますね。